AM2:30 起床。朝だか夜だか、よくわからなん、早起きにもほどがある。でも、時差が幸いしてか、昨夜は9時頃眠ったので、寝覚めは良い。勿論まだ真っ暗だが、ベランダから見た海に、見事に輝いている「ムーンリバー」を見て、「天気は最高!」を確認。 AM3:30 出発。スタート地点に向かうバスの集合場所へ。ホテルを出ると、暗闇の中、ぞろぞろと歩く群衆に合流。やたらハイテンションな、スチューデントの集団。若いっちゅうのはええのう。30代半ばのおっちゃんには、Tシャツに短パン姿は、朝の冷気が身にしみる。 AM5:00 スタート30分前。スタート地点のカフルイなんとかセンター。一般人立ち入り禁止のエリアがあり、そこでは上岡龍太郎さんをはじめ、谷川真理さん、長谷川理恵ちゃん、太平かつみ(ここで突然格落ち?)がストレッチしてる。現地で知り合ったおっちゃんにそそのかされ、立ち入り禁止の看板を手でどけて中へ。いるいる、有名人の皆さん。勝手に入って怒られると思ったが、僕らがあんまり堂々と入ったもんだからスタッフと勘違いされたのか誰にも何にも言われない。理恵ちゃん近くで見るとやっぱりかわいい!あっ、もちろん谷川さんも、ね。 AM5:30 マラソンスタート。真っ暗な中、「星条旗よ永遠なれ」の斉唱のあと、派手なDJのスタート宣言とともに号砲。ランナーから喝采が湧き上がる。マラソンの感動の3分の1くらいこの瞬間にあると言ってもいい、いつも鳥肌の立つ瞬間。いざ、ゴール地点、42.195km先のカアナパリへ。日本人率の高かったゴールドコーストのときと違い、周りは殆ど外人さん。皆さん、頑張ってくださいね。あっ、もちろん僕も、ね。 AM6:30 夜明け。10キロ地点を過ぎたあたり。空がだんだん明るくなり、後方のランナー達から歓声があがる。振り向くと、マウイ島の日の出。今まで薄暗くてよく見えなかった周りのランナーの顔が、一斉に輝く。さあ、これから暑くなるぞ、と覚悟する。内陸部を走ってきたが、朝日とともに目の前に太平洋が広がった。ここからゴールまで、ひたすら海岸線を行く。 AM7:40 中間地点。当初目標にしていたキロ6分、10キロ1時間のイーブンペースをほぼキープできている。体調はいい。声援もいい。小学生くらいの女の子が「グッド・ジョブ!」と言って差し出してくれたオレンジを食べる。うまい!!20才くらいの綺麗なお姉さんが「ルッキング・グッド!」と言って、笑顔で差し出してくれたスポーツドリンクを飲む。二倍うまい!マウイは本当にいいところだ。 AM9:00 35km。コースはラハイナの街に入る。マウイマラソンはズルい。というか素晴らしい!(どっちやねん!)マラソンという競技において35km地点とは、もっともつらく走るのをやめたくなる場所だ。そこに、花の咲き乱れる古き良き港町、ラハイナをぶつけてくるとは!疲れがたまりペースダウンしていた僕は、一気に増えた歓声と、美しい町並みと、振舞われるハーゲンダッツのアイスクリームに、つらいのを忘れて元気よく走ってしまった。夢のようなラハイナの町を過ぎると、目が覚めたように疲労が戻ってきた。足がつりそうになってきた。でもそこはもう、40km地点。足がつろうが、槍が降ろうが、ゴールに突き進むだけなのだ! AM9:59 ゴール。ラハイナを過ぎてからの数キロは、やっぱり辛かった。気温はぐんぐん上昇し、30℃近くに。水を含んだスポンジでつりそうな足をひやし、ただひたすら遠くに見えるウェスティンマウイの姿めがけて前に進んだ。「4時間を切る」という声に出さなかった目標は、今回はお預けだ。でも初マラソンのゴールドコーストの記録、4時間29分45秒は更新したい。・・・・・・・ゴールラインが見えてからの数十秒間のことはよく覚えていない。地元のチアリーダーと、沿道を埋める僕より先にゴールしたランナー達の大声援に迎えられ、僕がゴールラインを超えたとき、時計の針は「4時間29分35秒」。一応、記録更新と言えるか。10秒だけ。 AM11:30 就寝。体を燃焼しきった僕は、一時間ほどゴール地点で、後からゴールしてくるランナー達に、やんやと声援を送り(詳しくは序章参照)、むしょうに腹が減っていたのでビールとハンバーガーをぱくついたあと、ゴール地点に隣接するホテルの部屋に戻った。そして、覚めない感動と、心地よい疲労感と、開けっ放しにした窓から入ってくる海風に包まれ、寝た。寝た。寝た。熟睡!爆睡! |